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【一葉的バイクの小窓】vol.9 今年いちばんの想い出は北海道ツーリング。
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- 2016.12.24
2016年、バイクの旅が面白いと思えるようになって、少しだけ自信が付いた。
2016年のバイクに関する目標は『ひとりでロングツーリングすること』。
はじめは、どこか遠くへ行ってみようかなという程度のざっくりとした目標だった。
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今年の目標は北海道に行くこと
北海道に、古い付き合いの生産者がいる。
長沼でトルコギキョウをはじめとした多品目の花を栽培している
北の純情倶楽部という生産者のグループ。
以前は、年に数回訪れていたのに、
ある時からぱったりと行かなくなってしまった。
たまに皆のことを思い浮かべはするものの、
逢いに行くことはなかった。
行かなくなったことで、余計に行きづらくて億劫になっていた。
なんで逢いに行かなかったのだろう。
三人の友が、永遠に逢うことのない彼方へ逝ってしまった。
そして最期のお別れもしていないまま時が過ぎた。
ずっと心の隅に引っかかっていたのに。
今年のはじめ、北の純情倶楽部のメンバーと
福島県のトルコギキョウの栽培現場で偶然再会。
久しぶりの笑顔が嬉しくて、
「秋に行くね」
と約束して別れた。
そのとき、ざっくりしていた今年の目標が決定した。
『北海道にバイクで行く』
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ありそうで無かった準備期間
9月下旬。ツーリング期間は一週間。
これまで、日帰りツーリングしか経験したことがなく、
何を準備すれば良いのかわからなかった。
とりあえず、昭文社のツーリングマップル北海道を購入して、地図を見ながら検討。
仙台からフェリーを利用したルートでプランを立てることにした。
道東、釧路を超えて納沙布岬まで行ってみようか。
それとも最北端、宗谷岬まで。
想像しながらプランを考えているときは、とても楽しい。
着るものは何を持って行けば良いのだろう。
東京は暖かいけれど、北海道は朝晩冷え込むので、
冬用の暖かい恰好で良いと思うよとアドバイスを受けた。
そうはいっても、本土を走る行きと帰りは冬用ではまだ暑いだろう。
荷物は最小限にしなくては。
荷物の固定もしっかりしなくては。
準備についてあれこれ考えることはいっぱい。
しかし、
出掛けるまでに終わらせなくてはならない事がたんまりたまっていた。
結局、時間に追われ、ろくに準備することもなく出発の日を迎えた。
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2017年は九州に行ってみたい
無事に予定通りの時刻に目的地到着。
皆はバーベキューで歓迎してくれた。
最高の時間。
三人の友には、線香をあげて手を合わせ心で会話した。
長沼で皆にサヨナラした後、
洞爺湖を通って、豊浦、長万部、大沼公園、函館、函館からフェリーで青森。
花巻で宿泊してから帰宅。
北海道まで行ったのに全然走っていないと言われるかもしれない。
でも、これが私の精一杯。
駐車場で立ちゴケすること二回。
またコケるのではないかと不安で身体に力が入ってしまう。
メンタル弱い…。
沢山写真撮影しようと思っていたのに、
それどころじゃなくなってしまい、全く余裕がなかった。
私って駄目だな…。
ちょっとションボリ。
ほろ苦い想い出となった。
(文・写真)中村一葉(なかむらいちよ)