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【遠藤イヅルの名車カタログ】第26回 ホンダ・CB400FOUR
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- 2017.04.30
毎週イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今回の名車は誰もが認める名車『CB400FOUR』です。
■ホンダ・CB400FOUR ■エンジン:空冷4サイクルSOHC4気筒398cc
■最高出力:36ps/8,500rpm ■最大トルク:3.1kg-m/7,500rpm
1974年に登場した、言わずと知れた名バイクがホンダCB400FOURである。
前任のCB350FOURはCB750/CB500FOURの面影を持つデザインだったが、
CB400FOURはシンプルなカラーリングとデザインのタンクに
美しい曲線を描く4in1のマフラーや
フラットハンドル&バックステップを装備。
ヨーロピアンスタイルのカフェレーサー風スタイルを纏っていた。
その新しいイメージは、当時ではとても新鮮に映ったのではないかと思う。
直4エンジンは408ccまで排気量があげられ、
トランスミッションは6速がチョイスされた。
6速はホンダではすでにCB250Tなどで採用されていたが、
当時ではまだ採用例は少なかった。
見た目はカフェレーサー風なので
レーシーな印象を持つが、
CB350譲りの静かで粘るエンジン特性は変わらず、
排気音も思いのほか静かでびっくりする。
実際、当時の宣伝には、新鮮さと静かさがアピールされていた。
発売の翌年1975年、運転免許制度が改正され、
バイクの免許に400cc以下のみ運転が可能となる「中型限定」が設けられた。
これによって408ccという中途半端な排気量だったCB400FOURは
ストロークを2mm下げて排気量を398ccとした免許制度モデルが登場。
その際にアップハンドルを装備した「CB400FOUR-II」を加えたことで、
従来のフラットハンドル版は「CB400FOUR-I」と名付けられることになった。
408ccモデルと398ccモデルの見分け方は、サイドカバーが黒なら後者である。
だが、このモデル展開がコストアップを生んでしまい、
結果としてCB400FOURはわずか3年で製造を終了。
後継車となったCB400TホークIIは直2エンジンとなったが、
「やかん」と称された丸いタンクと全体的に快適に振った性格などから
CB400FOURのようなシャープな印象は消えてしまっている。