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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第20回 ヤマハ・パセッタ
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- 2017.02.11
イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。今週の珍車はパッソル・パッソーラ時代に登場した「ヤマハ・パセッタ」です。
■ヤマハ・パセッタ 空冷2スト・ピストンリードバルブ単気筒49cc
■最高出力:2.6ps(2.0 kw)/6000rpm
1970年代に隆盛した50ccのファミリーバイクブームは、
その後1977年になってヤマハ・パッソルが、
1980年にホンダ・タクトといったスクーターが発売されてからは
原付の販売の中心はやがてスクーターにシフトしていきました。
端緒となるパッソルを出したヤマハは、この流れに乗るべくスクーターの車種追加攻勢を開始。
1978年にはパッソルに燃料計などを装備したデラックス版「パッソルD」、
同年にはパッソルの上級版「パッソーラ」、
1981年には「パッソルの妹分」というイメージの「パセッタ」、
同じく1981年には簡易的なイメージがあったパッソルから
しっかりとしたカウリングを備え男性にもアピールした本格派「ベルーガ」、
そして1982年にはこのベルーガの女性版ともいえる「サリアン」を
次々と発売しています。
今回取り上げたパセッタは、
妹分というキャラながらもリアサスペンションをセンターに配置、
カクカクしたモダンな外観を与えたスクーターで、
1970年代的なスタイルだったパッソルよりもぐっと近代化していました。
それにしてもこの頃は、さらに各種のファミリーバイクも発売されていて
原付の種類たるや膨大でした。
ユーザー層に合わせてモデルをそれぞれ作っていたわけですから、
合理化や無駄を排する現在とは時代の差を感じずにはいられません。