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【遠藤イヅルの珍車カタログ】第13回 スズキ・ギャグ(1986)
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- 2016.10.24
イラストレーター遠藤イヅル氏による名車・珍車を紹介するコーナーです。 今週の珍車は、パロディ?とも思える原付、「スズキ・ギャグ」のご紹介です。
■スズキ・ギャグ(1986)SOHC空冷4サイクル49cc
■最高出力:5.2ps/7000rpm ■最大トルク:0.57kg-m/6000rpm
1980年代に入り、バイクはレーサーレプリカブームに乗って様々なモデルが発売された。
一方、原付(50cc)も、当サイトの「珍車コーナー」に頻繁に登場するような、
ちょっと変わったバイクが次々と生み出されていた。
その2つをかけあわせたようなバイクが、スズキ・ギャグ。
ギャグは、原付史上初のフルカウルで覆った「レーサーレプリカのお気軽レプリカ」というバイク。
つまりメーカー自身のセルフパロディ的モデルだった。
あくまでもサイズは原付。エンジンもビジネスバイクであるバーディー用。
でも見た目はスズキのフラッグシップ・レーサーレプリカであるGSX-R750を
本格的に縮小コピーしているようなスタイル、おまけにボディカラーはGSX-Rそのまま、
アメリカの軍用機風など4種類が用意され、“ギャグ”という車名がぴったりだった。
(※当時のメーカーカタログより)
ギャグが生み出した「原付にフルカウル」という斬新?なアイデアは、
早速他のメーカーがラインナップに流用した。
だが、その中の一台、ホンダ・NSR50は、「見た目だけレーシー」だったギャグとは異なり、
本格的に走りを楽しめるバイクとして登場。規制値いっぱいの7.2psのエンジンを搭載、
ギャグと、ギャグに近い「気軽にレプリカを楽しもう」というキャラのヤマハ・YSR50の
その存在を無きものにしてしまったのだった。